Project Story #02
地域とともに未来を育てる
共創プロジェクトから見える神奈中のビジョン

PROJECT
STORY

project story #02

OUTLINE

神奈中では、2023年に長期ビジョン「Vision 2030 NEXT 神奈中~地域価値創造型企業に向けて~」を策定しました。私たちは、“バス沿線や事業を展開する地域とともに成長するために、時代の変化に柔軟に対応し、常に挑戦をし続けることで、地域に新しい価値を創造していく企業に進化していく”ことを目指しています。
このビジョンの柱のひとつが「地域価値の創造」。その具体的な取り組みとして、2024年12月にスタートした「湘南ベルマーレとの共創」プロジェクトをご紹介します。

T.O.

2011年入社
経営戦略部 課長

PROJECT STORY

バスを走らせるだけでは終わらない

私が担当していた長期ビジョンの策定では、社長をはじめ経営陣や各事業部門の社員と何度も議論を重ね、課題の抽出からマテリアリティ(重要課題)の設定まで深く関わってきました。

私が特に注力していたのが「地域価値の創造」です。地域の社会課題を、私たちのモビリティサービスや不動産事業などを通じて解決し、企業価値も高めていく──これは「CSV(Creating Shared Value/共通価値の創造)」の考え方に近いものです。

私自身、入社後はバス営業所での勤務から始まり、地域コミュニティバスの計画、自動運転やオンデマンドバスなどの次世代モビリティの立ち上げにも携わってきました。以前は「地域にバスを走らせていることで貢献している」と考えていた部分もありましたが、経営戦略部に異動してからは、バス以外にも地域のためにできることがあるのではないかと考えるようになりました。その中で、同じ志を持つ企業や団体と連携することで、私たちだけでは実現できない価値を生み出せると気づきました。そのひとつが、湘南ベルマーレとの共創プロジェクトでした。

スポンサーから「共創」パートナーへ

地元のサッカークラブとして、湘南ベルマーレとは、これまでも協賛スポンサーとして関わってきました。しかし、単なるスポンサーにとどまらず、地域を共に盛り上げる“共創パートナー”としての関係を築くプロジェクトが始動しました。 「スポーツを通じて地域を元気にしたい」という湘南ベルマーレの想いは、私たちのビジョンと重なります。さらに、同じ平塚を拠点にしていることもあり、連携はスムーズに進みました。

2025年4月6日には、「神奈中グループスペシャルデー」と題したホームゲームでのイベントを開催。サッカー観戦の招待に加え、子ども向けのサッカー教室、運転士の制服を着用した記念撮影などを企画しました。地域の子ども食堂を通じて、普段なかなか観戦の機会がない家庭を招待し、試合前にはフードパークで食事も楽しんでもらうなど多彩な体験も提供しました。当日は約1万人が来場し、「初めて観戦した」「サッカーを始めたい」「楽しかった」といった声を直接聞けたことは、大きなやりがいにつながりました。

社員の声を「種」に、地域とともに育つ。
未来のための「種まき」を、皆さんと

こうしたプロジェクトを進めるうえで、社員の声を聞くことも大切にしています。「地域価値の創造」に関して、全グループ社員からアイデアを募集したところ、多くの意見が寄せられました。これは、社員自身が地域を愛し、地域に根ざしている神奈中グループだからこそだと感じています。社員一人ひとりの想いを「種」として拾い上げ、地域に新しい価値を育てていく仕組みをつくることが、今の私の役割のひとつです。

湘南ベルマーレとの取り組みに加えて、明治安田と包括連携協定を結び、スポーツや健康、地域コミュニティに関する多様なプロジェクトも進行中です。たとえば、祖父母と孫が一緒に楽しめるスポーツイベントや、健康増進、認知症予防イベントなど、地域の暮らしを支える新しい仕掛けを模索しています。

これらの活動は、すぐに成果が見えるものではありません。ですが、10年後、20年後に「このまちに住んでよかった」「ずっとここに住んでいたい」「また訪れたい」と思ってもらえる地域をつくることが、私たちの交通サービスを選んでいただくことにつながり、神奈中グループの持続的な発展にも寄与すると信じています。

今、私たちが取り組んでいるのは、未来のための「種まき」です。神奈中がまちに溶け込みながら、地域と共に想いを分かち合い、考えを重ね、価値を創っていく──このプロセスをグループ全体に浸透させ、小さな一歩でも地域とともに歩みを重ねることで、未来に大きな花を咲かせたい。そんな想いを共有できる仲間を、私たちは心からお待ちしています。

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